スマホAR時代のSNS その1
ども。無事に社畜デビューをはたしたカヤバXです。
さてさて、アップルがiOS11でAR KITを発表し、それに続いてグーグルもAR Coreを出してきました。GoogleのTangoというAR機能が備わったスマホがなくても、これからは全世界のiPhone/Android端末でそこそこちゃんとしたARが使えるようになるわけだ。
当たり前だが新しい機能が付くということはそれだけチャンスがあるということ。
スマホに位置情報機能があったから、ウーバーやティンダー、ポケGOみたいなメガサービスが誕生した。スマホにカメラがついてたからインスタやスナチャみたいなものが台頭した。じゃあスマホにARが付いたら、何が出来るようになるのか?それはまだ誰も分からないのかもしれない。使い方に気付けた人だけが次の時代に出てくる。着々と準備をしている開発者もいることだろう。
正直ARで出来るようになることは山ほどある。
医療、建築、教育、家具、ファッション、観光、地図ナビ、ゲーム、あげだしたらきりがない。
今回はとりわけAR×SNSについて、スマホで何ができるかについて考えてみましょう。ちょうど1年前に書いて眠っていた下書きを掘り起こしてきました。ARブームが来る前に、妄想を膨らませてみようと思います。
ARのSNSといっても、アプローチはいろんな方法があるんですね。
今回の記事では、人にコンテンツを紐づけることを考えてみましょう。
クラスで友達や好きな子に向けてスマホをかざしたら、その人が自分で設定したARコンテンツが浮かび上がる。浮かび上がるものは、例えば今日の気分のテキストかもしれない。(LINEのプロフィールに付いているステータスメッセージみたいな感じですね。)「今日は話しかけないでください。」「このあとバイト憂鬱・・・」 みたいな感じかもしれない。Twitterのつぶやきとは重なるところもありますが、完全には一致しませんね。あるいは何かしらの3Dキャラクターが現われるかもしれない。画像かもしれない。(誕生日や趣味みたいにプロフィール的な内容もありえますが、それだとコンテンツ固定で一回みたら終わりでしょう。)
それよりも、「今日、いま(この時間)のあの子にはどんなARコンテンツが紐付いているんだろう・・・?」「いまどんなことを考えてるんだろう??」って好奇心をそそられるコンテンツのほうがいい気がします。正直いまの時点ではどうゆうコンテンツが一番最適か分かりませんが。
(この画像はあんまりイケてないw)
そして自分にコンテンツをタグ付けする以外にも、友達にARコンテンツをタグ付けできるかもしれない。(いじめに発展しそうですがw)
やるなら、まずはクローズドなSNSからはじめるべきでしょう。(いきなりオープンでやっても誰も使ってないのできついですw)中高のクラスや大学のサークルとかで流行らせてから広げる。まさにフェースブックと同じ路線ですね
クローズドからオープンになるとどうなるのか?すれ違いの人、電車の人、街中の人にスマホをかざしたらARコンテンツが浮かび上がる。共通の趣味の持ち主が見つかるかもしれない。美女と友達になれるかもしれない。
ただ、AR✕オープンSNSはあまり成立しない。電車でまわりにいる人の情報とか非常にどうでもいいからw そして仮に共通の趣味の人を見つけたとしても、日本人に、赤の他人に話しかける勇気がありますか?ないと 思いますw 勇気以前に、わざわざ話しかける面倒くささもありますね。そこまでするほどじゃないという。それに、ARコンテンツを登録する側も、現実世界のまわりの見ず知らずの人に自分の情報(たとえそこまで個人情報じゃなくても)を1ミリでもオープンにするインセンティブがない気がします。女子高生や女子大生からしたら知らない人に自分の情報知られてるとかガクブルものですね。
もちろん、TinderでARモードを許可している人限定で、すれ違い様にということならありうるでしょう。
となるとクローズドSNSの路線が濃厚でしょうか。
しかし色々と壁が立ちはだかります。
壁その1 スマホを人にかざす心理的ハードル
ポケモンGOはなにもない空間にかざしますが、人に向けてARカメラを起動するとなると話は変わってきます。カメラ向けられると反射的に嫌がりますよね(写真取ろー!っていう場合を除いて)盗撮みたいになっちゃいますね。スマホをかざすほうもかざされるほうも心理的抵抗発生します。これは、スナチャのSpectacles、グーグルグラス、アップルが粛々と準備を進めているアップルグラスが一般普及すれば解決する問題です。顔にデバイスが常備されているので、「かざす」必要がないので両者とも抵抗ないです。
壁その2 わざわざスマホをかざすのはめんどくさい
ポケモンGOはお目当てのポケモンがリアル世界に現われる。最初は面白いからみんなやるでしょう(途中からARモードは使わなくなった人が多数みたいですがw)
友達にスマホをかざして出て来るARコンテンツが、ポケモンに匹敵するかっていう話です。スマホをわざわざかざしてまで見たいものか?
あるいは、圧倒的にユーザーがスマホをかざしてみたくなるようなARにコンテンツを人に紐付けさせる仕組み作りができればワンチャンあるかもですね。
壁その3 サービス使用頻度が圧倒的に少ない
電車に乗っているとき、家にいるとき、トイレにいるとき、このSNSは使えません。友人と一緒にいる時だけです。フェースブックやTwitterのようなソーシャルはいつでもどこでもできます。ですがこの種のARのSNSとなると限定されてしまうんですね。
オープンSNSにするという選択肢で解決しますが、オープンSNSは最初に書いたように微妙。
こうなると、使用頻度が圧倒的に少なくなってしまうので、ユーザーの可処分時間を全く奪えません。となると後々のマネタイズも難しいでしょう。
実際にこの1週間でもしこのSNSがあれば、使うタイミングがどれほどあったか考えてみると、あんまりイメージできない。
そんなこといったらSNOWみたいな、友達と一緒に自撮りをしながら使う加工アプリも使用頻度高くないじゃん。確かにそうだ。そのかわりSNOWはメール機能がついているのでこれでユーザーの使用機会、時間をアップさせています。まあLINEみたいな会社が、1機能として実装する分には、使用頻度とかそこまで気にしなくていいんですけどね。
既存サービスいろいろ
ちなみに調べると実はけっこうあるんですよね。
昔twitter360というサービスが前あったっぽいです。
ホロレンズでは最近こんなアプリも出てきている。
また、Blipparという、もともとARを用いた商品プロモーションがメインだった有名AR企業が、最近、次のような機能を追加してきました。
まず顔認証で自分の顔を登録する。そこから、自分が好きな音楽をSpotifyから登録したり、Twitter連携で最新のツイートを登録したりできる。スマホで顔をかざすと、まん丸いアイコンが出てきて、ツイッターアイコンとかを押すともっと詳しく出てくる。
写真や動画も自分に紐づけられる。ついでに自分に似ている人の写真を自動的にとってきて、70%一致 みたいな文言付きで紐づけることもできる。謎の韓国の人出てきたンゴwww 誰w
なかなかおもしろいサービスですが、みんながこれをスマホでやるのはあまり想像ができない。
上記のとおり、いくつか既存サービスをあげましたが、
なんだ、もうあるじゃん。と諦めるのは早い。
サービスには早すぎた、遅すぎたがある。技術的に出来ることとユーザーの関心・ニーズとの兼ね合いもある。
フェースブックが出た時はSNSなんて既にあったことは有名だ。
また、フォーマットを少し変えるだけで、SNSというものはまったく新しいものに生まれ変わる。ツイッターもフェースブックもインスタも、基本的にはテキストと画像しか使っていないのだから。
試行錯誤しながらユーザーに最適なフォーマットを提供できたところが勝つのだろう。
脱線しましたが、人にARコンテンツを紐づけるアプローチはスマホARだとなかなか難しい。これはスマートグラスがマスに普及するまで末永く待つしかないのかもしれない。じゃあ次は、モノや場所にARコンテンツを紐づけるアプローチについて考えみるよ~