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ヲタクコンテンツで世界に打って出る!VRベンチャーMyDearest

 

リゼロが終わってしまって完全虚無モード突入してるカヤバです。。。

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先日、VRベンチャーを訪問させていただいたので、紹介します。My Dearest(マイ・ディアレスト、MD)さんです。

(先日と言っても8月に遡りますが。。。怠惰すぎて遅れました、ペテルギウスさんに怒られそうだ)

 

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 目次

 

ソフトバンクを1年でやめて起業

CEOは岸上健人さんで、四国出身、慶応卒で20代です。

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 名刺を頂く瞬間にドキッとしたのは初めてですwww

「少女マンガの詳しさならどの女の子にも負けない自信がある!」と言い切る岸上さん。小学生の時からラノベやアニメ、ゲームはバリバリだったそうです。中高は部活に励み、大学でまたラノベ等に復活。ラノベ・アニメ「ソードアート・オンライン(SAO)」が大好きすぎて、VRで起業ってのは大学4年時に決めたそうです。孫さんへの敬意から、一度ソフトバンクに入社。そして2015年の第2回オキュフェス(VR開発者団体によるイベント)にて、エンジニアの方々の物凄い「静かな」熱気を感じ(エンジニアの方々は表立って騒がないらしい)、ソフトバンクをやめて今年2016年に起業。社員と何をやるか話し合ったら、みんなヲタクだし、やっぱりコンテンツを作りたい!となった。オキュフェスでもコンテンツへのニーズは確認済み。

ちなみに孫さんの後継者育成塾のソフトバンクアカデミアを内定者時代に受けて、合格し所属しているみたいです。(アカデミアは1学年の同期で1人しか受からないような超難関なはずです。)

そんなソフトバンクアカデミア時代からVRVRとおっしゃられていたみたいです。

 

IP(Intellectual Property)を取りに行く。そして、メディアミックスが鍵を握る。

実際に何をやっている会社なのか?

IP(Intellectual Property、知的財産。例えばポケモンとかワンピースのキャラとかですね)を新たに作り、それをメディアミックス形式で配信していくという感じです。

メディアミックスとは、例えばある作品のラノベが最初にあって、そこからアニメ化、漫画化、映画化、グッズ化というふうにあらゆるメディアに広がっていった状態をメディアミックスと呼ぶそうです。メディアミックスを最初に確立したのは角川らしいです。いま一番アツいアニメの一つ、Fateがメディアミックスの良い例らしいです。もともとはノベルゲームで、今は世界で大人気なんだとか。

このように原作を持ち、IPを持てると、メディアミックスによって収入が入ってくる。

なので、MyDearestもIPとなりうるキャラやストーリーをオリジナルで新しく作ろうとしているそうです。ちなみにIPのカギはキャラ、グラフィック、ストーリーの面白さ、だそうです。そこで、MyDearestは界隈なら誰でも知っている有名なプロデューサーや実力・実績のあるシナリオライターの方に協力してもらっているらしいです。そしてCEOの岸上さんは、最近は脚本家っぽい役割も担っているとのこと。

「好きな子との対面シーンで、この男の子がこんなにも落ち着いているはずがないっ!!!」と主張したり。完全にベンチャーのCEOから脚本家モードに切り替わってますねw

そして、VRはメディアミックスのうちの1つの手段にすぎない。なので、仮にVRが将来的にこなかったとしても、MyDearestは成り立つ。「基幹部分をいかにVRに依存しないか」ということを意識しているようです。なのでVR以外のコンテンツも世に出す予定だそうです。

黎明期のVR界隈は、いまはプログラマーばかり。プログラマーはゲームが好きなので今はVRはゲームが多い。MyDearestはゲームだけじゃなくて、全部好き。ゲームももちろんやるつもりだけど、ラノベとかアニメとかあらゆるものをやりたい。

仮にゲームをやるとしても、IPになりうるか?ということをまず考える。ゲーム内のキャラクターが後々たつかどうか。グッズにできるかどうか。メディアミックスにして、マネタイズできるのか。

そして今開発中なのが、VR書籍だそうです。

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(画像:公式ホームページから引用)              

ラノベとかをVRで体験する。基本は活字を読み進めていくが、ところどころVRコンテンツをポップアップさせたり。オフィスでプロトタイプを体験させていただきましたが、VR上でもふつうに活字読めました。

 

いきなり世界で勝負する!日本は戦国時代だから避ける!

アニメなどの市場は日本は群湯割拠状態なので、日本では勝負しない。世界をターゲットにする。日本のヲタクコンテンツの人気は世界でうなぎのぼり状態。中国のヲタク人口は2億人もいる。その人達は中国語の字幕付きで日本のアニメを見まくっているので、日本語もけっこう分かるらしいです。中国のニコ動のような動画サービスの「ビリビリ」は日本のアニメにもかなり食い込んできているようです。

ちなみに、ヨーロッパではフランスがアニメ大国らしいです。そしてVR学会が存在したのも、日本とフランスだけ。

MyDearestはカルチャー系スタートアップを目指す

MyDearestは自分たちのことをカルチャー系スタートアップと呼んでいるそうです。テクノロジーがどれだけ進んでも変わらない会社とのこと。テクノロジーはあって当然。それにカルチャー的付加価値(日本の文化であるヲタクコンテンツ)を加えていく。上記にあるように、VRはそれらのカルチャーを売るうえでの一つの柱だそうです。

フルーツバスケットで人生が変わる。エンタメには人の人生を変える力がある。

「エンタメ(ゲーム、漫画、アニメなど)は別に何か人の課題を解決したりしないじゃないか」

人の課題を解決してるわけじゃないからお金は出さない、という投資家の方もいたりするらしいです。

ですが、岸上さんは力強くおっしゃいました。

「エンタメコンテンツは、人を変える力があると信じている。」

どうやら岸上さん自身、エンタメに救われた過去があるみたいです。

小学校4年生の時です。それまではいじめられたこともあり、勉強やスポーツも得意ではなかった。そんな内気な性格だった頃に、少女漫画のフルーツバスケットという作品に出会った。

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姉と母がフルーツバスケットを読んでいて、たまたま読み始めた。優しさで包み込む作品に感銘をうける。こんな優しさが存在するのか、、、。

そこからポジティブに前向きに変わり、人生がガラッと変わったらしいです。たしかに岸上さんはめちゃくちゃ外交的でエネルギーに満ちていて、とても面白い方という印象を受けたので、内向的な一面は全く垣間見えませんでした。そんなこともあって、

人の人生を変えるコンテンツを作りたい。人に勇気を与えるものをつくりたい。

と思ったそうです。

(僕も、最近リゼロに救われたので、少なからず賛同します。それ以前にも音楽に何度も救われましたw)

VR/AR全般のお話

非常に独特で面白い会社ですね!それ以外にも色々と聞いてきましたので、少し箇条書きで紹介したいと思います。

・今のVR界隈は、プログラマーと3DCGクリエイターの交わりがあんまりない。その両者をそろえているのはゲーム会社くらい。だけどVR系ゲーム会社はプログラマーだらけだから、3DCGのことはそこまでつっこまない。MyDearestは3DCGクリエイターの役割もめちゃくちゃ重視している。

・VR系企業は3DCGクリエイターを探す方がエンジニアを探すより1000倍大変。3DCGクリエイターは需要のわりに供給が足りていない。

スマホVRの可能性。高性能PCを必要とするオキュラスやHTC Viveにいまのところ、面白いゲームはあまりない。googleスマホがdaydream対応になっていくので、そっちの方が伸びそう。

 ・「VRはヲタクの技術、ARはリア充の技術!」VR界隈ではこうゆう格言があるみたいですw  gumiのCEOの國光さんも同じようなこと言っていました:

日本には「攻殻機動隊」や「ソードアート・オンライン」など、VRに親和性の高いコンテンツがすごく多い。向こうのリア充でVRをやってるヤツらと違って、俺らは何年間バーチャルで過ごしてきたと思ってるんだと

 ・VRにしても、アメリカにないものをやらないと価値は残らない。ヲタクコンテンツがその代表。アジアのVRの勝機があるとすればそこ。アメリカのVRは現実寄り。現実を再現しても意味がない。

(Virtual RealityのVirtualは「実質的に」という意味がある。実質的に現実に近いという意味のVRを、日本人は仮想的な現実と誤訳してしまった。なので日本は仮想的コンテンツ路線が多い。たしかに、戦艦大和や宇宙戦艦大和、宗教の世界観(死後の冥界とか聖書に出てくる世界とか)、「君の名は」のような、いま現実には存在しない物や世界を再現してこそ、価値があるかもですね。あるいは、火星や火山のように、現実には存在しても、様々な制約でなかなか体験できない物とか)

VRはテレビやデスクトップPCと同じ。ARはスマホ、モバイルに相当する。VRは止まって体験するもの。余暇の時間に、浸れ込む体験。それに対してARは移動を伴う。

・VRはARより市場規模小さいっていろんな人は言うけど、大事なのはどっちが得意で、どっちがやりたいか。

・ARは下手にいくと死ぬ。ホロレンズとかまだ先。様子見の段階。ポケモンGOポケモンだから流行った。

( なんでまだARは様子見の人が多いのかは、次の記事を参照してみてください。一言で言うと、今のスマホARはレベルが低いからだと思います。Snapchat(Snap)が目指す未来 【ARとコンピュータービジョン】 - kayaba_akihiko’s VR ARブログ

とはいっても、インドネシアにはARバリバリの企業も既にあったりします。東南アジア最大のAR(拡張現実)ベンチャーの創業者に会ってきました! - kayaba_akihiko’s VR ARブログ )

 ・現状はHTCVive強いけど、オキュラスタッチが出たらオキュラスも強くなる。HTCViveのコントローラーとはレベルが違う。

SF小説を読んで育ったのがマーク・ザッカーバーグパルマー・ラッキー、イーロン・マスク日本のVR勢はみんなSAOとかのアニメ、ラノベ、ゲームで育ってる。日本のVR学会ではみんな漫画の話をする。攻殻機動隊ではこうだから、こうしよう。という発想。

・アップルとVRはあまり相性よくないかも。アップルはオシャレだけど、VRはヲタク寄りである意味で洗煉されていないことも大きな魅力の一つ。

・社長は自分でやろうとする気持ち、姿勢が大事。スタートアップは優秀なエンジニアの確保が難しいとはよく言いますが、クラウド会計ソフトを作っているfreeeの佐々木大輔社長は独学でプログラミングを学び、プロダクトを作っていたそうです。そしてスタバでたまたまコードを書いていた学生に声をかけたらしいです。そのスーパープログラマーの学生は社長が自ら作ったプロダクトを見て、コーディングが滅茶苦茶だと思ったものの、自分で形にしようと頑張っているところに惹かれ、アルバイトとしてジョインすることにしたとか。コードが滅茶苦茶だとしても、「書ける」ことが重要みたいです。

 

こちらのインタビューにもいろいろ掲載されていますのでぜひ参照してみてください。

www.sbbit.jp

公式ホームページ : MyDearest inc.

 

MyDearestさんによる、日本を代表する世界的IPの完成が楽しみです\(◎o◎)/!

 

(終わり)

 

Snapchat(Snap)が目指す未来 【ARとコンピュータービジョン】

僕もミランダカーと結婚したいです。カヤバですw

今日のSnapchatに関する記事はだいぶ前から下書きに保管してちょっとずつ書いていましたが、「SnapchatがSnap Incに社名を変更、カメラ企業へというのが今日ニュースになってしまったので、これを機に急きょ公開しますw

www.itmedia.co.jp

スナチャが何を目指し、どうゆう展望を描いているのか考えてみます。(もうスナチャという名前を使うのもやめたほうがいいのかw)

目次

Snap Incはカメラ企業??

スナップチャットをただのメッセージングサービスだと思ってる方は油断しているかもしれません!!いつの間にか彼らはAR(拡張現実)/コンピュータービジョンの会社に脱皮していました。実際今日チャットという言葉を会社名から消しちゃいましたw そして上記リンクにもあるように、「Snap Inc is a camera company」と公言しています。

Snapchatのセルフィー顔画像/動画の加工路線

送った画像が消えるという機能からはじまり、それでバズったスナップチャットですが、最近はセルフィーによる顔の加工路線が目立ちますね。ちなみにこれはれっきとしたAR(拡張現実)です。

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 スナチャの歴史についてはこちらのスライド参照してみてください。非常に面白いです。

techcrunch.com

コンピュータービジョンのベンチャー企業を買収

そんなスナチャは今年の6月にコンピュータービジョンのベンチャー企業、Seeneを買収しています。ここはどうゆう会社かというと、顔の3D認証に挑戦している会社です。

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なんでこんな会社を買ったのか??

それを理解するにはまずコンピュータービジョンという言葉の理解が必要だと思います。

コンピュータービジョンとAR(拡張現実)

コンピュータービジョンとはすなわち、コンピューターの「目」、「視界」のことを指します。例えばスマホのカメラとか、ペッパーの目とかの視界ですね。コンピュータービジョンはコンピューターの視界を我々人間の視界に近づけるような研究をしています。実はスマホのカメラ越しに映る世界と、僕達人間の目で見ている世界は全然違うのは知ってますか??

僕達は、ちゃんと3D空間を認識できます。奥行きを把握できます。空間を立体的に捉えることができます。現在のスマホでは、初歩的なレベルでしかそれができません

そうなるとどうなるか??AR(拡張現実)で支障が出てくるんです。ARコンテンツが、本来あるべきところに対して、ずれて表示される。リアル世界に自然に沿う形でARコンテンツが浮かび上がらない。当然ですよね。スマホだと空間を認識できていないので、その上に何かを正確に重ね合わせるとかきついです。

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こうゆう不自然なことが起きてしまいますw このように、コンピュータービジョンとAR(拡張現実)は切っても切り離せない関係にあります

ポケモンGOのAR(拡張現実)については次記事を参照してみてください。)

kayabaakihiko.hatenablog.com

Google Tango、Microsoft Hololense、Magic Leapの動き

そこで数年前に立ち上がったのがGoogleのTangoというプロジェクトです。スマホで3D空間を認識できるようにしようというプロジェクトです。

www.youtube.com

今年の11月にLenovoからそのスマホが発売されます。

そして先日発売されたiPhone7にはカメラが2つついていますよね?Dual Cameraってやつです。

vrscout.com

人間と同じように「目」が2つになることで、空間をより立体的に把握することができるようになるはずです。(試しにいま片目をつぶって前を見てみてから、途中で両目を開けてみてください。モノとモノの距離がいまいちつかめないフラットな世界が、奥行きがある3D世界に変化します。)

このように、スマホが3D空間を認識できるようになる流れは間違いなくきます。スナチャも当然それを分かっています。そして、メガネ型デバイスの場合はマイクロソフトのホロレンズとマジックリープが主導しています(今日のニュースのスナップのメガネデバイス、スペクタクルズも一応追加w)。マジックリープによる次のデモ動画をご覧ください。どれだけ現実世界に対して、自然にARコンテンツを浮かび上がらせているか、すごすぎますw ここまでは今のスマホではできないことです。

www.youtube.com

スナップチャットの展望

もう一度コンピュータービジョン企業Seeneの買収に話を戻しましょう。

今のスナチャのARは、スタンプレベですね。

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本当にヘルメットをかぶっているようには見えませんよね。スタンプの絵を追加して遊んでる感じです。ですが、レベルの高いコンピュータービジョンによって、スマホで顔の3D認証ができるようになれば、もっともっとリアルなARコンテンツ付加が可能になるはずです。本当にダースベーダーやアイアンマンのヘルメットをかぶっているような画像・動画を撮ることができるようになります。

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さらにはもしかしたら、スカイプの3D版みたいな機能も実装してくるかもしれないですね。(そして多分ないとは思いますが、VRに進出することで、「会う空間、場」をつくることができれば、そう遠くない未来には本当に対面で話しているかのように機能も実装できちゃいそうですね。スマホ越しだと本当に目の前にいる感覚にはなりません。)

スナチャのARはおそらく顔加工だけにとどまりません。コンピュータービジョンの会社を買ったということは、現実空間に超リアルなARコンテンツを浮かび上がらせることができるはずです。スパイダーマンバットマンスマホ越しに、リアル空間に召喚できる。そしてそのようなマーベルコミックスのキャラクターと一緒に写真をとったり、インタラクトできるようになる。その動画を友達にシェアできるようになる。そして、今のスナチャのARコンテンツはエンタメメインですが、便利系も出てくるかもしれません。(個人的にはコミュニケーションという軸は変わらないと思います。コミュニケーションをARコンテンツによってもっとリッチにしていく方向性かな?)

グーグルTangoの機能を備えたスマホマイクロソフトのホロレンズ、マジックリープの網膜照射型メガネデバイス等が主流になった時代には、スナップチャットは戦いの中心にいることでしょう\(^o^)/

いやー、エバン・シュピーゲルさんSUGEEEEE

 

(P.S)

コンピュータービジョンについてもっと詳しく知りたい人は、次の連載を読んでみてください!連載ではARの細かい技術的な話もバンバン出てくるので勉強になります!

news.mynavi.jp

(終わり)

 次回は他のメッセージングアプリが淘汰されかねない未来について書きます!

 

-------2017年2月26日 追記 ----------

最近以下の記事が流行ってるようです。

僕はテクノロジー目線でスナップについて書いてしまいましたが、

これはユーザー目線、人間中心の目線で的確に真実を語っていて良記事だと思いました。こっちのほうがいいですw ご参照くださいませ。

www.fuze.dj

視点交換VR、テレイグジスタンスで世界が劇的に変わる

前回の記事ではドローンによる視点交換VRがフェスやスポーツライブで活用されるであろうことを書きましたが、実は視点交換VRの力はエンタメ領域にとどまりません。

kayabaakihiko.hatenablog.com

目次

病気の人を外の世界と繋げる / 災害時の探索

伝説のアニメ、ソードアート・オンライン(SAO)ではこんなシーンがあります。(ネタバレ嫌な人は注意してください。)

とある事情で寝たきりのAさんが、「学校に行ってみたい。」、「どうしても昔住んでいた自分の家をこの目で見てみたい。」という。友達のBさんが、360度カメラっぽいものを肩に乗せて、実際にAさんの希望の場所をまわって、その光景を見せてあげる。Aさんは病室でヘッドマウントディスプレイっぽいものをつけて、それらを鑑賞します。

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また、主人公たちが、ゲームの世界のキャラクターであるNPC(Non-Player-Character、SAOでは人工知能扱いされています)と絆を深め、そのNPCにリアル世界を見してあげるためにも、視点交換を使います。

また、HER(世界に一つだけの彼女)という映画があります。主人公と人工知能との恋愛を描いた映画です。主人公は人工知能が入ったスマホを胸ポケットにいつも入れて、あちこち歩きまわって、サマンサという名前の人工知能と同じ世界を見て、同じ音を聞いて、同じ体験をします。

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SAOではカメラの奥にいるのが、ヘッドマウンテッドディスプレイをかぶっている人間ですが、HERの場合はカメラの奥にいるのが人工知能っていうだけの違いです。HERはとてもオススメ映画なので未鑑賞の方はぜひ。

SAOのように、寝たきりの人、病気の人、お年寄りの人が、外の世界と繋がる架け橋となるのが視点交換VRです。ドローンやロボットの遠隔操作ができれば、病気以外にも、雪崩が起きた雪山の探索、海中の探索、災害時の危険地域や倒壊家屋内の探索、火星や月面の探索など、あらゆる活用が想定できますね。

視点交換VRは他人と繋がることができる革命 

僕がインドネシア旅行の画像をいくらSNSに載せたり、現地でライブ配信なんかしても、僕の友人は僕の体験を本当の意味では理解しえないでしょう。ですがアニメSAOや映画HERに出てくるような視点交換VRがあれば、その人がなにを見て、なにを聞いて、そして触覚や味覚までも再現できるようになれば、その人と完全に同じ体験ができるようになります。人と人がもっと繋がる未来が待ち構えています。楽しみですね。フェースブックは、connect peopleのようなことをミッションに掲げているので、傘下のオキュラスは当然そうゆうことも考えているかもしれません。(当面の目標はタイムラインに赤ちゃんの様子や結婚式の様子などをVRで残すことだと思いますが。)

 

テレイグジスタンス、テレイマージョン

上記のような話をすると、映画好きの人ならば、ブルース・ウィルス主演のSURROGATEという映画(2009年)を思い浮かべることでしょう。SAOは家のベッドからフルダイブVRによって仮想世界に没入しますが、サロゲートという映画では、家のベッドから現実世界に再突入します。家でベッドの上から自分の分身ロボットを遠隔操作します。サロゲートというのは「代理人」という意味です。文字通りの映画ですね。面白いので見てみてください、オススメです。これはSAOで出て来た視点交換VRの究極の形です。

www.youtube.com

ここまでいったらすごいです。1人1台分身のロボット人間を所有していて、基本的に外を出歩くのは人間の姿をしたロボット達です。ヒューマノイドが経済活動の中心を担います。どれだけ年を取っても元気に世界を走り回ることができます。このときは、ロボットの遠隔操作は、オキュラスタッチのようなコントローラーではなく、脳波によって行われます。右に動けと思ったら分身ロボットが右に動く。BMI(ブレイン・マシーン・インターフェース)と呼ばれるものですね。人間とロボットを繋げるインターフェースは脳派になるわけです。SAOや攻殻機動隊と同じですね。

マトリックスっぽさもありますねw)

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こうゆうロボット✕遠隔操作✕VR✕BMIなどの領域のことをテレイグジスタンス( Telexistence、遠隔臨場感、遠隔存在感)、テレイマージョンといいますが、先日行われたVR学会のタイムテーブルを見ても、テレイグジスタンス関連の発表はいくつもありました。(出席できませんでしたが。)確実に期待されている分野なのでしょう。実際にそのような未来を見据えて挑戦をしている、Macrospace Incという日本のベンチャー企業もあったりします。

 

視点交換VRを担うのはカメラが搭載されている全ての機械

SAOでは360度カメラ、HERではスマートフォン、Surrogateではヒューマノイドが視点交換VRを実現する媒体になっています。このように、コンピューターの「目」となる「カメラ」さえついていれば(センサーもあればなおよし)、デバイスはどうゆう形態をとってもOKです。スマホかもしれないし、メガネ型デバイスかもしれないし、ドローンかもしれないし、ペッパーかもしれないし、マツコロイドかもしれない。(マツコロイドってカメラついてないかw)

 

 (終わり!最後まで読んでいただきありがとうございます!)

VR(仮想現実)で家からウルトラジャパンに参戦できる日がやってくるぞぉ

今日はパリピの皆さんに朗報です。家からVR(バーチャル・リアリティー、仮想現実)によってウルトラジャパンに参加できるようになる日がかなり近いです!!

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目次

VRライブ配信の台頭

 音楽ライブや音楽フェスはチケット代金がけっこうかかる。人気アーティストなら1万は軽く越すでしょう。交通費もかさみます。ウルトラのようにお台場ならまだいいですが、フジロックのように新潟にある地方フェスとかだと交通費はけっこう痛いですね。さらに海外のフェスってなるともっとハードルがあがります。ウルトラの本家、Ultra Music Festivalは米国のマイアミであります。同じく世界3大EDMフェスの一つであるTomorrowlandの本家はベルギーであります。Tomorrowlandは僕も当時何度も参加しようか迷いました。莫大な交通費を払う覚悟はありましたが、テスト期間とかぶっていたので単位を全捨てする覚悟はさすがにありませんでしたw

このように、物理的に距離があると、交通費もきついですし、往復の移動も大変です。

また、会社に勤めている方はそう簡単には休みも取れないので厳しいですね。

病気の方や障がい者の方も、参加するハードルが高いと思います。

ついでにチケットの枚数も限られているので、人気イベントは1分で完売とかよくありますね。完売したら参加したくてもできませんorz

このようにフェスは物理的にも時間的にも金銭的にも制約ありありです。

VR(仮想現実)によるライブ配信では、誰でも、どこからでも、ライブに参戦できるようになり、上記の問題は全て解決します。ついでに前回記事で述べた7つのジレンマも克服ですねw

kayabaakihiko.hatenablog.com

そして実はEDMは好きだけどパリピに囲まれるのには抵抗がある草食系男子も安心です!w

 電通ソフトバンク、ドコモの動き

電通はVRクルーズというVR動画配信プラットフォームで、ももクロのライブとかをVR配信しています。ネカフェにいけば、VR TheaterでVRクルーズのコンテンツを体験できるのでぜひ。(Gear VR使用)電通は他にも、アンダーワールドのVRライブ配信イベントなども主催していました。電通のVRに対する見解に興味がある方は、以前書いた次の記事を参照してみてください。

kayabaakihiko.hatenablog.com

 さらに、ちょうどおととい、こんなニュースもありましたね。

jp.techcrunch.com

そして先日、ソフトバンクの、米国Next VR社への出資が新聞やニュースで取り上げられていましたね。NextVRはだいぶ前から、アメリカでNBAのVRライブ配信(Gear VRで)したりしてて有名です。

www.moguravr.com

ドコモも先日、dTV VRで話題になりました。10月からAcid Black CherryやAAAをはじめとするアーティストのVRライブ配信がdTVではじまります。キャリア勢気合い入ってきましたねぇ。

pc.video.dmkt-sp.jp

ちなみにウルトラにはサイバーエージェントの定額音楽ストリーミングサービスのAWAが協賛として関わってるので、Abema TV VRとかで出してくるのですかね??笑 ウルトラにかんでる博報堂とサイバーの提携とかありそうですねね。ちなみに今年3月には、ウルトラジャパンに2回出演しているあのハードウェルのVR動画配信がありました。

jaykogami.com

 

ドローン✕視点交換VR✕音楽・スポーツイベントの可能性

今のところ、LIVE配信は360度カメラをステージ前に固定して撮影しているみたいですが、今回はドローン✕VRというアプローチについても考えてみます。

先日会場外の上の方からウルトラジャパンを眺めていたときに次のように思いました。ドローン飛ばして、GoProを10台くらい搭載して360度撮影、高性能な360度サウンド対応の受音機も搭載、その映像をVRヘッドマウントディスプレイ越しに映して、360度サウンド式の音はオキュラスのヘッドフォンで聞けば最高じゃないか???さらにオキュラスタッチでドローンを操縦すればもっといいw

家から1人1台ULTRAドローンと契約結んで、ウルトラジャパンに参加する時代ですな!w

とにかくドローンと視点交換VRの相性は半端無くいいんじゃん!!と思いました。ウルトラに関するブログを書こうと思ったきっかけです。

そんなことしたら、大量のドローン同士が衝突して事故るだろうwww ユーザーが誤作動して落下させたりしたら危険だろうwww

っていう指摘についてはごもっともですw

なのでドローン2台くらいを運営側が操縦する流れですかね?それをVRライブ配信とう形かな?

東大生が立ち上げたVR✕ドローンのベンチャー、icARus

上記のようなことを考えてたらふと、そういえばTokyo VR Startupsの第一期に選ばれたicARusという東大生が立ち上げた会社あったなと思い出しました。ドローン✕VRシューティング対戦ゲームをやっている会社です。2人がお互いドローンを飛ばし合ってドローンの視界をVRヘッドマウンテッドディスプレイ?で見ながら、シューティングし合う的なゲームをやっていました。最初聞いた時はあまり響きませんでしたが、いま思うと、icARusは最終的にはゲーム以外の上記のようなことも狙ってるのかな?!って思いました。TVSのホームページに行ってみたところ、半年間の開発を経てのインタビューで次のようにありました。(Tokyo VR Startups 参加チーム | Tokyo VR Startups

このドローンを突き詰めていった時に、ゲームだけじゃもったいないなと感じたんですよ。なので、他の方面で人や暮らしに役立てないかなと考えた時に、実は今自分が作っているドローンというのは、ドローンの進化の歴史の中で完成形を意味するものなんじゃないかと気づき、ゲームだけじゃなくドローン業界の頂点に立てるのではないかという確信が生まれてきて

  おお、何やらすごいことを企んでいそうだ、期待大ですね。

 VR空間内で音楽フェスを0から作り上げる

最後に、ライブのVR配信というアプローチではなく、VR空間内で会場を用意して、DJもお客さんもヘッドマウンテッドディスプレイによってそのイベントにアクセスするというアプローチももしかしたらありかもです。スポーツのように現実世界での物理的なインタラクションが必要な場合だったり、バンドのライブのように楽器を演奏する必要がある場合と違って、音楽を流すだけですむEDMフェスならば、VR空間内でもなんとかなりそうです。

昔流行ったセカンドライフでは、ダンスクラブ空間がいくつもあり、人々がそこに集まります。DJの人もちゃんといます。

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セカンドライフは3人称視点ですが、VRでアバターの1人称視点にすれば、もっと臨場感はありそうです。(自分の顔と体格をデジタル空間に再現する技術もある程度発展しているので、リアルなアバターも将来的には可能かも)

VR集会サービスを運営中のClusterさんにはぜひやってほしいですw

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(終わり)

次の記事では、視点交換VRのさらなる可能性を探っていきます!!

kayabaakihiko.hatenablog.com

 

てか、Hardwellが完全復活してますね~

 

ウルトラジャパンにみる音楽フェスの7つのジレンマ

3年連続でウルトラジャパンに来ているカヤバですw 

この日にお台場にデートできてるカップルや家族連れが可愛そうだなと毎年同情してますw

今日はそんな音楽フェスのジレンマについて考えてみます。ビジネスマンが7つの習慣を心得ているように、パリピも7つのジレンマを心得ましょう。

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フェスのジレンマ。Youtubeのほうがよくね?

待ちに待ったウルトラの当日。この日をずっと楽しみにしていたはず。

終わった後はSNSに写真や動画をあげて、「ウルトラ行ってきた~!めっちゃ楽しかった!」とか書いてとりあえずリア充アピールしときますが、実は場合によっては、「うわ~こんなんなら家でyoutubeでumfやtomorrowlandの動画を大音量で見てるほうがいいわ~w」って思う瞬間がたまにありますw まわりには死んでも言えませんがw(フェス自体は最高に楽しいです、時たまそう思うことがあるだけです)

フェスのジレンマその1 最前で鬼満員電車でおしくらまんじゅうされている時

これはまじつらいっす。DJどころじゃないっすよ。隣のパリピらがふりあげた腕が顔に命中しまりで普通に痛いし、隣の汗だくの人と盛大に密着するし、場合によっては内臓痛いくらい押し潰されるw このストレスは半端ないです。(真隣でパリピらが耳元で大声で叫びまくっているときは音楽もよく聞こえなかったりも)

去年、ニッキー・ロメロという有名DJの出番のとき、最前のほうでニッキー・ロメロのシールを顔に貼りまくってるパリピ女子が押しつぶされてて、「まじもうニッキーとかどうでもいいからとりあえずここから早く出たい・・・!!」って言ってましたw わかります、その気持ちw 死ぬほど愛していたDJを前にしても全力で楽しめないこの歯がゆさたるや。そしてその最愛のDJをどうでもいいと言わしめてしまうジレンマ、恐るべし・・・

フェスのジレンマその2 前が見えない時

前に背が高い人がくるとジ・エンド、終了です。その人の背中以外なんも見えないっす。背が低い女子ほんとかわいそうだなーといつも思います。自分は後ろの人が自分より背が低いと、場所譲るか、めっちゃしゃがむかしてます。効果あるのか不明ですがw むしろそうゆうときって後ろの人が大丈夫か気になって音楽に集中できません。

もっとひどいパターンは、区切りの柵の真後ろになった時です。パリピは基本的に柵の段差が高くなったところに立つか、柵に座りながら観賞するので(そうすることで高くなるのでめっちゃ見やすくなります)、その真後ろになった人はなんも見えません。一昨年とりのハードウェルの時にこれされて僕はガン萎えでしたw 自分の視界を良くするために後ろの人の視界を犠牲にするのはひどい。前の人が女の子を肩車するパターンでも同じく前が見えなくなるんですが、これは半分フェスの文化みたいになってるので、完全否定はできませんねー・・・、難しいところです。

フェスのジレンマその3 アーティストの顔見えなくない?

僕が崇拝してやまない兄弟DJのDimitri Vegas & Like Mikeが出演する三重県のWired Music Festivalに今年行きました。

ディミトリが登場した瞬間、目の前にあのディミトリがいる・・・!!という興奮と感動はもちろんあるんですが、かなり最前のほうだったにも関わらず表情とか全然見えませんでした。

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基本クールで静かな兄DJがたまに高まったときに見せる笑顔の表情をyoutubeで楽しんでた僕には残念w まあ表情まではいかなくても、ふつうに顔が小さすぎてあまり見えません。

フェスのジレンマその4 ケンカが炸裂する時

EDM系のフェスはわりとケンカっぱやい人が多いんですよね。去年とかウルトラで何もしてないのに怖いお兄さんになにかを勘違いされ、いきなりガチギレされて思いっきりt突き飛ばされまくりました。その直後は好きな曲が流れてても完全に意気消沈ですw 他にも、怖いお兄さんが他のお客さんにめっちゃケンカ売って、お客さんが掲げてた風船人形のようなものを奪って遠くに投げつけてしまったり、そうゆう光景しょっちゅうです。DJたちやMCが「人種も思想も関係ない。ウルトラは音楽で人々をuniteする。」ということをさんざん強調しているのにこうゆうケンカは絶えません。本末転倒ですね。

フェスのジレンマその5 朝から12時間近く突っ立っている時

最初のほうは元気ですが、とりのDJくらいになると足がヘトヘトで痛いです。(貧弱な僕だけの感覚かもしれません)ディズニー1日中歩きまわった感じです。足に限らず体力全般的に消耗しています。なんとか自分を奮い立たせてラストのDJを拝みます。12時間とまではいかなくても、ラストDJまでの4、5人のDJは大物すぎて、5時間くらい休む間はありませんw

フェスのジレンマその6 喉がかわいたりトイレに行きたい時

前のほうにいても、飲み物を追加で買いに行ったりトイレに行こうとすると群衆をかきわけていったん後ろに戻る必要があります。そのあとまた人をかき分けて、最前のほうの友達と合流しにいかなきゃならんです。けっこう大変です。

フェスのジレンマその7 基本、視点が固定されている

youtubeにあがってる公式の動画はDJの表情映したりお客さん映したり全体像映したり、見どころたくさんあるんですよね。ただフェスに参戦すると基本自分の位置から前の人々の頭の隙間に見えるわずかなDJの顔を覗き込むだけですw 視点は変化しません

フェスのジレンマまとめ

このように、満員電車状態で、前方もよく見えず、DJの顔小さすぎで、足も痛み体力も削られ、横ではケンカが炸裂し、喉がかわき、トイレにも行きたい中、精一杯お目当てのDJを拝まなければなりません。家でyoutubeなら万全の体調で万全の状態で没入できます。これがフェスの7つのジレンマです。

まあフェスといってもEDM系以外は高校生時代のももいろクローバーの野外ライブ(ウルトラとのギャップw)とかしか行ったことないですがw 

はい、ここからが本題ですw 

一応VRブログなのでVRに繋げますw

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ちまたで噂のVR(仮想現実)の台頭は、このフェスのジレンマをぜーんぶ解決してくれますよ。

次記事ではVR✕音楽フェスについて紹介していきます。

kayabaakihiko.hatenablog.com

 

ポケモンGOのAR(拡張現実)はどうゆう仕組み?

AR(拡張現実)技術の解説

ARには2種類があります。(細かく分類すると3つ)

1.ロケーションベースAR

2.ビジョンベース(画像認識型)AR

 2ー1 ARマーカーあり

 2-2 マーカーレスAR

1の「ロケーションベース」はGPSを用いて、位置情報を使います。スマホの位置とある場所の位置が近くなった状態で、ある場所にスマホを向けるとARコンテンツが出現する。

2の「ビジョンベースAR」のうち、2-1の「ARマーカーあり」はQRコードのように何かを読み取り、その上にARコンテンツを浮かび上がらせます。 例えば次の画像。

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この場合は遊戯王カードの画像がARマーカーです。あらかじめ遊戯王カードの画像をネットとかで探してきて、それに3Dモデルを紐付けてます。スマホ遊戯王カードをかざしたときに、ARコンテンツ出てくるようにしています。なので、QRコードの役割をはたす遊戯王カードがなければいくらスマホをかざしてもなにも現れません。ARマーカー式についてはこちらも参照してみてください

kayabaakihiko.hatenablog.com

2-2のマーカーレスARは、ARマーカーを必要としない(ARコンテンツを事前に何か特定の画像等に紐付ける必要がない)ARです。マーカーレスARはリアルタイムで自動的に映っているものを認識して、その地形に自然に沿うようにARコンテンツを表示します。映っているもの(画像)を認識することは、ARマーカーと同じなので、ビジョンベース(画像認識型)ARに含まれます。

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ポケモンGOのAR

ではポケモンGOはどのタイプのARか考えていきましょう。

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結論から言うと、ポケモンGOは1のロケーションベース型ARと、2-2のマーカーレスARの組み合わせだと思います。

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ある位置にポケモンを紐付けておく。その位置にスマホの位置も近くなったら、地図上でポケモンを表示する。ここまでが、左の画像のロケーションベースです。

そこから、ポケモンを捕獲する段階に入ると、右の画像のようにポケモンが現れます。ポケモンはなにかQRコードのような画像から派生しているわけではありませんね。どこからともなく出現しているので、ARマーカーが存在しない、マーカーレスARだとわかります。捕獲モードでは、マーカーレスARに移行します。

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ポケモンは必ず地面にちゃんと立ってますよね!ヒトカゲが宙に浮いてたり、ニュロモが壁にくっついてたりしません。これはマーカーレスARで地面を認識してその上に出現してるようにしてるからです。動画にも出てくるように、投げたポケモンボールもちゃんと地面にぴったり落下します。

逆に飛ぶ系のポケモンは地面から少し上に出現するようにプログラミングされているのでしょう。

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スマホカメラを起動すると、たまたまその向きに映っている地面の上にポケモンが紐付けられる。なので、ある特定の位置にいるポケモンを本当に探しにいくというよりは、自分のまわりの好きなところに自分でポケモンを召喚してしまうイメージですね

 

次の動画、0分43秒くらいから見てみてください!

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この動画は、ポケモンGOのようにポケモンを都合の良い位置に召喚するというよりは、まるで本当にそこにポケモンがいて見つけたかのようです。予想ですが、これはヒトカゲが、この特定の地形に沿うような形で動くように、あらかじめモーション付けしているんだと思います。Nianticがこれを実装しようと思うと、地球上の全地形に応じた無数のポケモンの動きをあらかじめ作らないといけないのです厳しいですね。将来的にはルンバみたいに、ヒトカゲが障壁を避けるようにして自律的に動くようになるのですかね。

 

ポケモンGO以前からマーカーレスARアプリはけっこうある

ちなみに今のポケモンGOのマーカーレスAR技術は、他のARアプリでもよくあります。ソニーのエクスペリアを使っている人は、ARファンというデフォルトで入っているアプリをご存知だと思います。

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物体が落ちてきてちゃんとピンポイントで地面に着陸します。この動画だと分かりにくいですが、机とかでやるとちゃんと地面を認識しているということがはっきりわかります。 

同じくエクスペリアのARエフェクトというアプリはもっとすごいです。

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ソニーはsmartARというマーカーレスARのライブラリを開発して持っているので、こうゆうことができるんだと思います。

 

AR(拡張現実)で八代目火影になれました

最近はなんの意味もないARコンテンツつくって自己満に浸ってたカヤバです。

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螺旋丸!!ついにナルトになる夢がかないました。

鋭い方は、螺旋丸の真ん中に某有名消しゴムが見えることに気が付いたと思います。MONOのロゴ写真をあらかじめ登録しておいて、それをスマホカメラで読み取った時にその上にARコンテンツが浮かび上がるようにしています。ARマーカーありの画像認識型ARってやつです。(ARマーカーっていうのは、QRコードみたいに、読み取るもととなるものです。この場合はMONOのロゴ画像がARマーカーになります。)

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世界史の教科書からサムライ召喚w 

年号と事件名しか載ってないくそつまらない高校の教科書がもっと楽しくなりますね!w (画像にサムライを紐付けることはできましたが、文字にサムライを紐付けることはできませんでした。文字認識ができれば、関ヶ原の戦いという文字にスマホかざせば関ヶ原コンテンツ浮かび上がるとかできるんですけどねー・・・)

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スマホ近づけるとこいつかっけえ

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チョウチョ召喚。このチョウチョ飛び回るんで楽しいんですよ。ちなみにこのチョウチョは女性誌nonnoに紐付いています。(nonnoがARマーカー)

アマゾンやDマガジンの台頭とかで困ってる本屋もこれで立て直せるかもしれないw (チョウチョ召喚してもなんの意味もないですがw)

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すごいのが、一回上からnonnoの画像をスマホで読み込んでチョウチョを召喚したあとなら、こんくらいの角度からでもチョウチョは飛び回るんですよ。

距離も50センチくらい離れてもいけちゃうという。

 

ちなみに家のベランダから、隣のマンションの写真を撮ってそれをARマーカーに登録して作ってみたら、ちゃんとマンション横にコンテンツ召喚できました。

ということは、渋谷109とかの横にゴジラ召喚したりもできるw

渋谷ARアプリ作っちゃいますかw

 

ARマーカーありの画像認識型ARの場合は、普遍的な統一された画像をARマーカーにすると効果あると思います。パスポート、会社のロゴ、免許証とかですね。一度ローソンのロゴを登録してARアプリ作るだけで、誰でも、全国どこのコンビニでも、簡単にARコンテンツ召喚できるようになりますからね。

コンビニとかブランディングできそうですね。

 

基本的なものなら、スクリプト1行も書かずに超簡単に作れるのでおすすめします!!

「Vuforia、Unity 」とかでググれば色々出て来ます。